Thursday, April 02, 2026

「育休中の社員は、戦力外だ」そう思っている経営者や人事担当者は、今でも少なくありません。
実は、それが大きな機会損失でした。2013年、理化学研究所がある研究結果を発表しました。
哺乳類の赤ちゃんは、親に抱っこされて移動しているとき——心拍数が下がり、体の緊張がほぐれ、安心状態に入る。この反応は「輸送反応(Transport Response)」と呼ばれ、本能として体に組み込まれています。
重要なのは、この反応を引き出すために「親が何をしているか」です。泣いている赤ちゃんを抱っこして、適切なリズムで、適切な姿勢で、適切なタイミングで動く。言葉が通じない相手の状態を読み取り、瞬時に判断して、最適な対応をする。
これを、1日に何十回も繰り返す。気づいていないかもしれませんが、これは高度な認知トレーニングです。
育休中の社員が無意識に身につけているのは、次の3つの力です。
言葉を持たない相手の微細な変化を読み取る力。泣き方の違い、表情のわずかな変化、眠気のサイン。データではなく、現場の空気から判断する能力です。
マネジメントにおいて、部下の「言葉にならない不満」や「チームの雰囲気の変化」を察知する力と直結します。
予測不能な状況で瞬時に判断し対応する力。赤ちゃんのスケジュールは、計画通りにいきません。準備していた方法が効かないとき、別の手を即座に試す。
この繰り返しが、変化への適応力を育てます。VUCAと呼ばれる現代のビジネス環境で、最も求められる能力の一つです。
相手が安心できる環境を作り出す力。心理的安全性のある職場では、メンバーが本来の力を発揮できる。
育休中に「赤ちゃんが安心して眠れる環境」を試行錯誤した経験は、チームが安心して働ける環境を設計する感覚につながります。
2024年に発表されたハーバード・ビジネス・レビューの調査によると、育休を取得した管理職の72%が「復職後にチームのマネジメント能力が向上した」と自己評価しています。
また、育休取得者のいるチームは、そうでないチームと比べて心理的安全性のスコアが平均18%高いという結果も出ています。
育休は「現場を離れている時間」ではありません。別の形で、人としての能力が再構築されている時間です。
復職後に「何かあの人変わったよね」と言われる社員がいるとしたら——それは育休中に、この3つの力が育っているからかもしれません。
多くの企業が育休支援を「福利厚生」として位置づけています。しかし先進的な企業は、育休を「人材育成の期間」として設計し始めています。
育休中に学びの機会を提供することで、復職後の即戦力化が早まる。離職率が下がる。職場全体の心理的安全性が高まる。その結果として、組織全体の生産性が上がる。
健康経営の観点からも、育休支援は「コスト」ではなく「投資」として捉え直す時代が来ています。
育休中の社員の成長を組織の力に変える研修プログラムについては、お問い合わせページからご連絡ください。
これまで自治体・医療機関・民間企業での導入実績をもとに、貴社の状況に合わせたプログラムをご提案します。
山本 由美子
一般社団法人日本ベビーダンス協会 代表理事
アイビー株式会社 代表取締役

社会教育士
元プロ社交ダンサー(JBDFプロラテンA級)。 2007年、自身の育児経験から小児科医監修のもと「ベビーダンス」を考案。 「身体(Body)から心と社会を変える」をテーマに、産後ケア・企業研修・高齢者福祉など多岐にわたり活動中。著書『ママと赤ちゃんの心と体に効くベビーダンス』(PHP出版)ほか、メディア出演多数。

これについて読んだばかりですね...
この商品に興奮していますか?私たちもです!この商品について言及したブログ投稿全体を書いたばかりです。
購入の準備はできましたか?こちらから商品にアクセスできます:
